【2026年版】AIで業務改善を始めるには?導入前に知っておきたい活用方法と成功のポイント

はじめに
はじめまして。GMOプライム・ストラテジー マーケティング部 AIマーケティング推進課の森山と申します。
このコラムでは、AIやRAGの仕組みをできるだけわかりやすく解説し、「実際の業務でどのように活用できるのか」という視点でご紹介していきます。

GMOプライム・ストラテジー株式会社 マーケティング部 AIマーケティング推進課
森山 砂葵
エンジニア/前職では制作会社でWebディレクターとして、営業、企画提案、要件整理、進行管理、デザインなど、プログラミング以外のWeb制作業務全般を担当。現在は、Web制作の経験を生かし、AIを活用したシステム開発や業務改善に取り組んでいる。
近年はChatGPTをはじめとする生成AIの普及により、多くの企業がAIの導入を検討するようになりました。しかし、「AIで何ができるのかは知っているけれど、自社でどのように活用すればよいのかわからない」という声も少なくありません。
実際には、AIは特別なシステムを一から開発しなくても、現在行っている業務の一部から取り入れることができます。
今回は、AIを使った業務改善にはどのような方法があるのか、導入前に知っておきたいポイントについて解説していきます。
AIで改善できる業務
AIというと、「人の仕事をすべて自動化する」というイメージを持たれている方もいるかもしれません。
しかし、現在多くの企業で活用されているのは、人の業務を補助し、生産性を向上させるためのAIです。
例えば、次のような業務で活用されています。
- 問い合わせ対応の自動化
- 社内マニュアルや文書の検索
- 営業資料や提案書の作成
- メール文章の作成
- 会議内容の要約・議事録作成
- データ分析やレポート作成
- Webサイトでの接客
- プログラミング支援
このように、これまで人が時間をかけて行っていた作業をAIが支援することで、業務を効率化できます。
特に効果を実感しやすいのは、毎回同じような説明を繰り返している業務や、決まった手順で進められる定型業務です。人が繰り返し行っている作業ほどAIとの相性が良く、業務改善の効果も現れやすくなります。
AI導入で期待できる効果
AIは、単純に業務時間を短縮するだけではありません。
顧客対応や営業活動など、企業全体の生産性向上にもつながることが報告されています。
AIを活用した顧客接点全体では、
顧客満足度が15〜20%向上、売上が5〜8%増加、対応コストが20〜30%削減 という調査結果があります。
また、チャットと有人対応を組み合わせた運用では、
- Webサイトのコンバージョン率が8%改善
- 新規見込み客との商談数が30%増加
という事例も報告されています。
さらに、約5,000人のカスタマーサポート担当者を対象とした研究では、AI支援ツールを利用した担当者は、1時間あたりに対応できる問い合わせ件数が13.8%増加しました。特に経験の浅い担当者では35%向上しています。
もちろん、これらはAIを導入しただけで得られる効果ではありません。重要なのは、AIを業務の流れに組み込み、人と役割を分担することです。
AI導入でつまずきやすい企業の共通点
AIに興味を持ち、実際にChatGPTなどを触ったことがあるという方は、この1年で急速に増えました。
一方で、上司から「AIを活用して業務改善を進めてほしい」と言われても、すぐに業務へ組み込み、効果的に活用できる人はまだ多くありません。
「とりあえずChatGPTを契約したものの、次に何をすればよいのかわからない」
このような状態で導入が止まってしまう企業も少なくありません。
AIは非常に便利なツールですが、契約しただけで業務が改善されるわけではありません。
例えば、
- どの業務にAIを活用するのか決まっていない
- 現在の業務フローに組み込めていない
- 社内データや自社情報を活用できていない
- 導入後の運用方法を考えていない
このような状態では、せっかくAIを導入しても、「思ったより使わなかった」「結局、以前のやり方に戻ってしまった」という結果になりやすくなります。
AI導入で重要なのは、AIそのものではなく、「どの業務を改善したいのか」を最初に明確にすることです。
例えば、毎日同じような問い合わせに対応している、社内マニュアルを探す時間が長い、資料作成に多くの時間がかかっているなど、パターン化しやすい業務や、多くの時間を費やしている業務からAIを取り入れることをおすすめします。
最初から複数のシステムを連携させるような複雑な取り組みを目指すと、設定や運用の負担が大きくなり、十分に活用できないまま導入が止まってしまうことも少なくありません。
まずは日常業務の中で、「毎日繰り返していること」「時間がかかっていること」をAIに任せるところから始め、効果を実感しながら少しずつ活用範囲を広げていく方が、社内にも定着しやすく、継続的な業務改善につながります。
AIの活用をイメージしにくい方は、「1日だけ来てもらうアルバイトに任せるとしたら、どの作業をお願いするだろう」と考えてみるとわかりやすいかもしれません。
簡単で単純な作業からAIに任せてみることで、「この作業もAIでできるかもしれない」というイメージが少しずつ広がっていくと思います。
WebサイトもAIで改善できる
AIを活用できるのは社内業務だけではありません。
自社のWebサイトも、AIによって改善できることの一つです。
例えば、サイトを訪れたユーザーが疑問を持ったとき、すぐに回答が見つからなければ、そのまま離脱してしまうことがあります。
営業時間外であれば、問い合わせ自体を諦めてしまうケースも少なくありません。
このような機会損失を減らす方法として、多くの企業が導入を進めているのがAIチャットボットです。
24時間いつでもユーザーの質問に回答し、必要なページへ案内することで、問い合わせ対応の負担軽減だけでなく、資料請求や商談など次のアクションにつながる可能性も高まります。
次回はチャットボットの種類を比較
現在、Webサイトで利用されているチャットボットには、いくつかの種類があります。その中でも導入されることが多い、次の3種類を次回のコラムで紹介したいと思います。
- FAQ・シナリオ型
- AIチャット型
- RAG型
これらはどれもチャットボットと呼ばれていますが、回答の仕組みや得意とすることは大きく異なります。
自社のWebサイトにはどのタイプが適しているのか、それぞれの特徴や違いなどを比較しながら解説していきます。
ぜひ次回のコラムも合わせてご覧ください。