【2026年版】サイト埋め込みチャットボット比較|FAQ・AIチャット・RAGの違いと選び方

はじめに
こんにちは。GMOプライム・ストラテジー マーケティング部 AIマーケティング推進課の森山です。
前回のコラムでは、AIを活用した業務改善についてご紹介しました。
AIは社内業務だけでなく、Webサイトの問い合わせ対応や接客にも活用が広がっています。その中でも導入が進んでいるのが、Webサイトに設置するチャットボットです。
以前と比べるとチャットボットを導入しているサイトの数がとても多くなってきました。
しかし、「チャットボット」と一言でいっても、実際には複数の種類があります。
料金だけで選んでしまうと自社サイトに合っていなかったり、設定に手間が凄くかかったりしてしまいますので、どんな種類のチャットボットがあるのか事前に理解した上で選びましょう。
「ChatGPTのように会話できれば十分なのでは?」「RAGという言葉を聞くけれど何が違うの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
今回は、Webサイトで利用されている代表的な3種類のチャットボットについて、それぞれの特徴や向いている用途を比較しながら解説します。

GMOプライム・ストラテジー株式会社 マーケティング部 AIマーケティング推進課
森山 砂葵
エンジニア/前職では制作会社でWebディレクターとして、営業、企画提案、要件整理、進行管理、デザインなど、プログラミング以外のWeb制作業務全般を担当。現在は、Web制作の経験を生かし、AIを活用したシステム開発や業務改善に取り組んでいる。
なぜWebサイトにチャットボットが必要なのか
企業のWebサイトは、24時間365日公開されています。
しかし、訪問者が疑問を持ったとき、その場で答えが見つからなければ、多くの場合は離脱してしまいます。
例えば5ページ程度のコーポレートサイトであれば、訪れたユーザーは探したい情報をすぐ探すことができると思います。
しかし扱っているサービスや商品数が多い、営業所が多いなどの場合サイトのページは増えてしまいます。
カテゴライズしたりヘッダーメニューを工夫しても限度があります。
特に初めてそのサイトに訪れるユーザーはメニューや商品名が多いと探すのがストレスになってしまう場合もあります。
問い合わせフォームを開き、会社名やメールアドレスを入力して質問するユーザーは決して多くありません。特に営業時間外であれば、「また今度問い合わせよう」と思ったまま戻ってこないケースもあります。
そんな悩みを簡単に解決してくれるのがチャットボットです。
チャットボットは、機会損失を減らすための仕組みです。
ユーザーの質問にその場で回答し、必要なページへ案内することで、資料請求やお問い合わせ、購入など次の行動につなげやすくなります。
また、企業側にとっても、電話やメールで何度も受けている問い合わせを減らせるため、担当者の負担軽減にもつながります。
ただし、「チャットボットを導入すれば何でも解決する」というわけではありません。
重要なのは、自社に合ったチャットボットを選ぶことです。
チャットボットには種類がある
現在、Webサイトで利用されているチャットボットにはいくつか種類がありますが、良く導入されているのは次の3種類に分類できます。
- 01FAQ・シナリオ型
- 02AIチャット型
- 03RAG型
どれが優れているという話ではなく、目的によって適した方式が異なります。
まずは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
① FAQ・シナリオ型
FAQ・シナリオ型は、あらかじめ登録した質問と回答を表示する方式です。
「営業時間を教えてください」「送料はいくらですか」といった、質問と回答が決まっている内容に向いています。
回答内容を管理しやすいことが大きなメリットですが、導入時の設定に少し手間がかかります。
この質問がくればこの回答 というだけのものであればそこまで手間ではないですが、ユーザーが選択した組み合わせによって回答が違うような場合は、組み合わせをサイト管理者側で設定しないといけません。
また、想定していない質問には対応できません。
質問が増えるたびにFAQやシナリオを追加する必要があり、商品数やサービス数が多い企業では運用負荷が大きくなる場合があります。
- 問い合わせ内容が決まっている
- 商品数が少ない
- よくある質問だけ対応できれば十分
② AIチャット型
AIチャット型は、ChatGPTのような生成AIを利用し、自然な文章で会話できるチャットボットです。
ユーザーは自由な文章で質問でき、多少表現が違っていても内容を理解して回答できます。
しかし、「自然な会話ができること」と、「自社について正しく回答できること」は別です。
一般的なAIは、自社の商品仕様や料金、契約内容などを最初から知っているわけではありません。
そのため、企業独自の情報を与えずに利用すると、もっともらしい内容でも実際とは異なる回答をしてしまう可能性があります。
AIチャット型を導入する場合は、これらを確認することが重要です。
- 一般的な質問への対応が多い
- 自然な会話を重視したい
- 自社独自の情報はそれほど多くない
③ RAG型
RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは、企業が指定したデータを検索し、その内容を根拠としてAIが回答する仕組みです。
例えば、
などを参照データとして利用できます。
例えば「KUSANAGI」というサービス名だけを聞いても、初めて訪れたユーザーには何のサービスなのかわかりません。
しかしRAGであれば、サービス紹介ページを参照しながら回答できるため、自社独自の商品やサービスについても説明することができます。
また、複数ページにまたがる情報を組み合わせて回答できることも特徴です。
一方で、古い情報を参照データに登録してしまえば、その内容を回答してしまいます。
そのため、「どの情報を学習させるか」「更新をどう反映するか」という運用設計も重要になります。
- 独自の商品やサービスが多い
- 商品ページが多い
- WordPressなどで情報を頻繁に更新している
- FAQだけでは対応しきれない
| 比較項目 | FAQ・シナリオ型 | AIチャット型 | RAG型 |
|---|---|---|---|
| 回答方法 | 登録済みFAQ | AIが生成 | AI+自社データ |
| 自由入力 | △ | ○ | ○ |
| 自社情報への対応 | △ | △ | ◎ |
| 更新方法 | FAQ更新 | 指示調整 | Webサイト・データ更新 |
| 向いている用途 | 定型質問 | 一般的な相談 | 商品・サービス案内 |
見た目は似ていても、中で動いている仕組みはまったく異なります。
そのため、「AIだから優れている」「RAGだから万能」という選び方ではなく、自社でどのような質問に答えたいのかを基準に選ぶことが重要です。
チャットボット選びで確認したい4つのポイント
導入前には、次の4点を確認しておくことをおすすめします。
まずは、実際に多い問い合わせ内容を整理しましょう。
AIがどの情報を利用して回答するのかを確認します。
Webサイトとチャットボットを二重管理する仕組みでは、運用負荷が大きくなります。
月額料金だけでなく、更新作業やAI利用料なども含めて比較することが大切です。
WordPressサイトに導入しやすいチャットボット
WordPressを利用している企業であれば、公開中の固定ページや投稿記事をそのまま活用できる弊社のAI RAGチャットがおすすめです。
弊社のAI RAGチャットでは、WordPressプラグインから公開ページや投稿ページを選択し、RAGの参照データとして利用できます。記事単位だけでなくカテゴリー単位でも管理でき、サイト更新後のデータ反映も行えます。
チャット画面の色やアイコンも変更できるため、既存サイトのデザインに合わせた運用も可能です。
- FAQを一つずつ登録し続けたくない
- Webサイトの更新内容をそのまま反映したい
- 独自の商品やサービスについて回答したい
既存のサイト情報をそのまま流用したいという企業でも、導入しやすい仕様になっています。

まとめ
チャットボットは、見た目だけでは違いがわかりません。
しかし実際には、
- 定型的な質問へ回答するFAQ・シナリオ型
- 自然な会話を行うAIチャット型
- 自社情報を根拠に回答するRAG型
という大きな違いがあります。
重要なのは、「AIを使っているか」ではなく、「何を根拠に回答するのか」と「導入後も無理なく運用できるか」です。
自社サイトでどのような質問が多いのか、どの情報を回答に利用したいのかを整理した上で、自社に合ったチャットボットを選びましょう。